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後戻りで再矯正を検討するケースとは?原因や治療の特徴・方法など紹介

歯列矯正で移動した歯が、治療後に元の位置に戻ってしまう『後戻り』を起こすと、再矯正が必要になる場合があり、費用も再度かかるリスクがあります。

また、再矯正と1回目の矯正は条件が同じではなく、一例として治療の難易度が上がったり、再矯正できなくなる恐れもあるため注意が必要です。

この記事では、後戻りで再矯正の検討が必要になるケースや、後戻りする原因、再矯正の特徴や治療法などを紹介します。

1回目の矯正との違いを正しく理解し、後戻りの予防や対策、後悔しない再矯正の検討につなげましょう。


■後戻りで再矯正を検討するケース

後戻りによる再矯正を検討するには、後戻りのサインを見逃さないことが重要です。

特に、後戻りしやすい生活習慣などがある方は、経過に注意を払う必要があります。

早期に後戻りを発見できれば、再矯正の負担の軽減にもつながるでしょう。

ここでは、後戻りで再矯正を検討する必要があるケースについて紹介します。

後戻りのサイン

矯正後に後戻りしてしまった場合、見た目や噛み合わせ、リテーナー(保定装置)装着時の違和感など、さまざまな問題によって気付くことがあります。

以下のようなサインがみられたら要注意です。

見た目
  • 前歯に隙間ができてきた
  • 鏡で見ると左右差がある
  • 歯のねじれや傾きが目立って見える
噛み合わせ
  • 前より強く当たる、または逆に当たらなくなった歯がある
  • 噛みにくさや食べにくさがある
リテーナーの違和感
  • リテーナーが浮く・きつい
  • リテーナーを外した直後は前歯が接触しない
その他の問題
  • 発音しにくくなった
  • 歯磨きしづらくなった
  • フロスの入り方が変化した

せっかく矯正したのに上記のような症状が見られる場合は、後戻りしている可能性があるため、悪化する前にまずは矯正した医院を早めに受診しましょう。

後戻りしやすい方

保定が適切でない場合の他に、日常生活や遺伝などが原因で後戻りがしやすい傾向がある方もいます。

後戻りで特に注目したいのは、リテーナーの使用不足ですが、他にも以下のような後戻りしやすい原因はさまざまあります。

口腔内の習慣
舌の癖
  • 歯ぎしり・食いしばりがある
  • 前歯を舌で押す
  • 普段から口呼吸をしている
保定・治療の状況
  • リテーナーを指示通りに装着できていない
  • 矯正を急いで短期間で治療を終えた
  • 親知らずがある・生えてくる気配がある
体質
ライフステージ
  • 家族の歯並びが悪い・遺伝
  • 歯周病の既往歴がある
  • 成長期や若年層である
  • 妊娠中や更年期などでホルモンバランスに変化がある
    (骨代謝に影響するため)

後戻りしやすい方の特徴は多岐にわたるため、当てはまる方は矯正後の過ごし方や適切な保定など、十分に気をつける必要があります。

特に歯周病の既往歴がある場合は健康な方に比べ歯が動きやすいため、矯正前における歯周病の安定が必要です。

遺伝や体質が関係する場合は慎重な治療計画を立てる必要があるため、矯正前に医師と相談しましょう。


■後戻りの原因

後戻りの原因を知ることは予防や対策につながります。

時間をかけた矯正が後戻りしてしまう原因を詳しく紹介します。

リテーナーの装着不足

リテーナーの装着不足は、特に注意が必要な後戻りの原因です。

歯の矯正は移動させるだけではなく、移動した歯を固定する過程である保定期間も含めて治療が成り立ちます。

移動後の歯と周辺組織は、元に戻ろうとする力が働くため、治療を経て整った歯並びを固定して安定させるには、医師の指示通りにリテーナーを着用することが必須です。

正しく使用しなかったり、自己判断で装着を怠ったりすると、せっかく整えた歯並びが治療前の状態に戻ってしまいます。

親知らず

親知らずはトラブルを起こしやすい歯であり、徐々に他の歯を押してくることがあります。

以下は、親知らずが起こすトラブルの一例です。

  • 横向きの場合、隣の歯を持ち上げるように押す
  • 一部だけ萌出していると、埋もれている一部が他の歯を押す
  • 親知らずの一部が埋まっていると汚れ・細菌が溜まりやすい

上記のような場合や、矯正に必要なスペースの確保のため、矯正前に抜歯を検討することが多いです。

親知らずを残したままの場合、矯正中や矯正後に望まない変化を見せることがあり、歯並びがズレたり後戻りしたりする原因となります。

口腔習癖

口腔習癖は、リテーナーの装着不足に続く後戻りの大きな原因であると指摘されています。

矯正する前から見られていた口腔習癖が矯正後にも改善されていない場合、後戻りする原因となります。

以下は、歯並びを乱す原因となる口腔習癖の一例です。

  • 舌で前歯を押す(舌突出癖)
  • 舌が通常より低い位置にある(低位舌)
  • 歯ぎしり・食いしばり
  • 口呼吸(口唇舐め・口唇巻き込みなどを伴うことがある)

口腔習癖がある場合は専門的なトレーニングが効果的な場合があり、歯列矯正のみでは最終的な歯並びの安定には至らない可能性があるため注意が必要です。

虫歯や歯周病

虫歯や歯周病は、歯の支えである周辺組織を弱らせるため、歯が不安定になり後戻りを引き起こす原因となります。

矯正中にこれらの悪化が見られると、治療を優先するために矯正装置を外すケースがあるため注意が必要です。

また保定期間中も、リテーナーを使用することで虫歯や歯周病が進行するリスクが高まるため、ケアを怠ると継続した保定が困難になりかねません。

このように、虫歯や歯周病に罹患すると、矯正後のみでなく矯正中にも後戻りすることがあるため、口腔内の十分なケアが必要といえるでしょう。

成長や加齢による顎の変化

成長や加齢など、年齢による避けられない顎の骨や歯茎の変化も、後戻りの原因となる場合があります。

成長期の場合は顎の骨がまだ柔らかいため、矯正がスムーズに進む特徴がありますが、一方でリテーナーを適切に使用できない場合に後戻りしやすいのがデメリットです。

一方、加齢の場合、骨密度の低下や歯の摩耗、歯の沈み込みなどが進行することで、歯並びが乱れやすくなり、歯を定位置に留める力も弱まります。

世代によって後戻りしやすい理由は異なるため、それぞれに合った保定とメンテナンスが不可欠です。

噛み合わせが改善していない

美しい歯並びに重点を置きすぎた矯正治療が行われると、噛み合わせの改善が不十分になる場合があります。

そもそも後戻りとは、人間の身体に備わっている回復機能による現象です。

治療によって見た目は改善しても、不正咬合の根本が改善されていなければ、特定の歯に余分な負担がかかるため、その力に押されるようにして元の位置へと動いてしまいます。

後戻りを抑え、安定した噛み合わせを維持するためには、噛み合わせを丁寧に診断できる医院・医師に任せる必要があります。

部分矯正だった

本来なら全体的な矯正が必要な治療に対して部分矯正が行われた場合、噛み合わせの不調が生じ、後戻りにつながる場合があります。

短期間で効果が実感しやすいため、見た目の改善を強く求めた場合や、期間・費用などの制約から、部分矯正が選択されるケースが少なくありません。

部分矯正が後戻りしやすいのではなく、適応外の症例に対して部分矯正が行われた場合、後戻りしやすいというリスクがあります。

のちに起こりうるトラブルを回避するためには、治療計画の段階でよく検討する必要があります。


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■後戻りによる再矯正の特徴

後戻りによる再矯正の場合の特徴について紹介します。

1度目の矯正と異なる点がいくつかあるため、後戻りを予防するための参考にしてください。

費用が若干安くなるケースがある

1回目の矯正治療を受けた医院での再矯正の場合、独自の保証プランがあれば、費用が軽減される可能性があります。

また『成人矯正歯科治療保証制度』を導入している医院では、条件を満たすと無料で再矯正できることもあるため、治療計画の検討の際に確認しましょう。

ただし、保証の適用には「年1回以上の定期メンテナンス」や「全顎矯正であること」「4年以内の動的治療であること」など、一定の条件を満たす必要があります。

一方、他の歯科医院で再矯正を行う場合は、通常の矯正と同等の料金がかかることが一般的です。

後戻りを経済的負担にしないためには、再矯正よりも後戻りを予防することを重点的に考えた方が良いでしょう。

治療期間が短く済む場合がある

噛み合わせの状態や後戻りの程度にもよりますが、再矯正が短期間で完了しやすい一般的な理由として以下が挙げられます。

  • 治療前に戻るほど大きな移動をしていないうちに気付きやすいため
  • 治療経験があることで装置の違和感や取り扱いを理解しているため
  • 失敗を後悔していることで意欲的に取り組むため

一般的に再矯正の場合、大きなズレが生じていなければ半年から長くても1年程度で済む可能性が高いと考えられています。

気付いた時点で早急に受診することで、後戻りを抑えることにつながるでしょう。

部分矯正後の再矯正で全体矯正になる場合がある

抜歯が必要だった症例や全体矯正の適応症などを部分矯正で行った場合など、1回目の矯正が適切でなかった場合、後戻りが起こりやすいと考えられています。

部分矯正自体は後戻りしやすいわけではありませんが、1回目の矯正が適応症でなかった場合、後戻り対策と再矯正の検討が必要となる可能性が高いです。

しかし一方で、全体矯正後の後戻りを部分矯正で改善できる場合もあります。

部分矯正は費用も治療期間も抑えられる傾向がありますが、対応できる症例は限られるため、適切な治療を受けられるよう、よく相談しましょう。

再矯正できない場合がある

矯正治療では『歯根吸収』を起こして歯の根が短くなるリスクがあり、1回目の矯正治療によって短くなりすぎていると、再矯正の適応外になる場合があります。

以下は、再矯正が困難な可能性があるケースです。

  • 歯根吸収……歯の根が短くなっている
  • 歯肉退縮……歯茎が下がって歯根が露出している
  • 歯周病の進行……歯を支える骨(歯槽骨)が溶けている
  • 抜歯の限界……これ以上永久歯が抜けないため、新たなスペース確保が難しい

歯根吸収と並んで歯肉退縮や歯周病が進行した場合も歯が抜けやすくなるため、再矯正が適応とならない場合があります。

後戻りした方の全てが無条件で再矯正できるわけではないため、1度目の治療の際に後戻りを防ぐことが矯正治療として効率的であると言えるでしょう。


■再矯正の治療方法

再矯正では後戻りを原因とする歯並びの乱れに対して矯正治療を行いますが、症状の原因や移動する距離など、1回目の矯正治療と異なる部分があるため、治療も1回目と同様とはなりません。

再矯正を行う場合に選択される方法や、1回目の矯正治療と異なる部分などについて紹介します。

後戻りの原因を特定する

再矯正を成功させ再発を防止するためには、後戻りした原因を特定することが必要です。

上記でも紹介した後戻りする原因を、自分で対策ができることと担当医師との相談が必要になることに分けると、以下のようになります。

自分で対策ができること 担当医師との相談が必要になること
  • リテーナーの装着不足
  • 虫歯や歯周病
  • 口腔習癖(意識による改善)
  • 親知らず
  • 噛み合わせが改善していない
  • 部分矯正だった
  • 成長や加齢による顎の変化
  • 口腔習癖(トレーニングによる改善)

リテーナーの装着不足と虫歯・歯周病については、自分で意識することで予防が可能です。

一方、口腔習癖の場合、鼻呼吸や左右均等の咀嚼などで自宅で習慣づける方法と、歯科医院で指導を受けて実施する『口腔筋機能療法(MFT)』によって改善を目指す方法があります。

このように、後戻りの原因を明らかにすることは再発を防ぐ対策ができ、再矯正で得られる成果をサポートすることにつながります。

部分矯正

後戻りが軽度である、前歯だけが気になるなどのケースでは、部分矯正による再矯正で対処が可能な場合があります。

矯正は費用がかかる治療のため、部分矯正を選択肢に含められることで、患者様側にとっても検討の幅が広がることになるでしょう。

担当医師とよく相談し、費用面でも治療内容の面でも無理のないプランを選ぶことが肝心です。

全体矯正

噛み合わせ全体に影響が出ている、奥歯を含む位置のズレが見られるなどの後戻りは、再矯正でも全体矯正を行います。

軽度の場合はマウスピース矯正が選択されるケースが多く、重度の場合はワイヤー矯正による再矯正が可能です。

歯根吸収や歯肉退縮・歯周病の進行などによって再矯正ができない場合でない限り、マウスピース矯正とワイヤー矯正のどちらかで再矯正が行われます。

リテーナーの再調整のみで改善できるケースもある

後戻りが軽度であれば、リテーナーの調整や再作製によって改善できる場合があります。

リテーナーは本来、歯の移動のための装置ではありませんが、リテーナーが嵌められる程度のわずかなズレであれば、後戻りを食い止め、改善できるケースがあります。

リテーナーを上手く装着できなかったり、装着して強い痛みを感じるようであれば、後戻りが進んでいる可能性が高いため、我慢せず早めに担当医師に相談しましょう。


■まとめ

矯正後の後戻りは、保定期間を正しく過ごすことでリスクを下げられますが、その原因は多岐にわたり、患者様自身では対処できないケースもあります。

改めて「歯列矯正は、保定が終わるまでが治療である」ことを意識して、後戻りの兆候を見逃さず迅速に対応するためにも、定期的なメンテナンスや通院は不可欠と言えるでしょう。

名駅大森ピア歯科・矯正歯科では、マウスピース矯正やブラケット矯正、リンガル矯正(裏側矯正)など、患者様一人ひとりに合った矯正治療を提供しております。

また、リテーナーは永年無料です。

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