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始める前に知っておきたい歯列矯正のメリット・デメリットを解説

「デメリットもあるなら、歯列矯正はしないほうがいいのかな…」とお悩みの方はいませんか? 確かに、歯列矯正にはいくつかのデメリットが考えられます。しかし、デメリットを補うことのできる対処法も見つかっているのです。

この記事では、歯列矯正のメリットに加え、デメリットとその対処法について解説しています。歯列矯正の良い面も悪い面も理解することで、より安心して治療に臨むことができますよ。

歯列矯正を検討している方はぜひご覧ください。

歯列矯正を行うメリットとは

まずは、歯列矯正のメリットを3つご紹介します。
  • 口元や横顔がきれいになる
  • 咀嚼・発音機能が向上する
  • 虫歯・歯周病のリスク低下につながる


以下でそれぞれ詳しく解説していきます。

1.口元や横顔がきれいになる

歯列矯正によって歯の隙間や凹凸、出っ歯、受け口などが改善されると、正面から見た口元だけでなく横顔もより美しく整います。

「口元が出ていて口を閉じるのが難しい」といった問題も解消できるでしょう。

2.咀嚼・発音機能が向上する

歯列矯正をすることで、咀嚼機能を向上させることができます。歯列矯正によって良い噛み合わせを作れれば、食べ物を細かく噛み砕くことができるのです。

噛み合わせが悪いとうまく咀嚼できず、消化不良を起こすこともあります。噛み合わせが改善されれば、歯や歯周組織に大きな負担をかけることなく食事を楽しむことができますよ。

また、歯列矯正によって歯並びが整うと、発音が明瞭になる可能性すらあるのです。これには、歯並びの改善によって舌の動きがよくなる・息漏れが減るなどの理由があります。

3.虫歯・歯周病のリスク低下につながる

歯並びが悪い場合、歯ブラシが行き届かず、磨き残してしまうことがあります。歯列矯正によって歯並びを整えられれば、歯ブラシを口内全体に行き渡らせることができ、磨き残しを減らすことにつながるのです。

歯垢が蓄積されることを防げれば、虫歯や歯周病の発症リスクを下げることができます。

歯列矯正を行うデメリットとは

上記では歯列矯正を行うメリットをご紹介しました。それでは、デメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

ここでは6つ取り上げます。

  • 口内の違和感
  • 見た目が悪い
  • 虫歯・歯周病・口臭のリスク
  • 症状によっては抜歯が必要
  • 治療期間が長い
  • 治療費用が高額


それぞれについて詳しく見ていきましょう。

1.口内の違和感

初めて矯正装置をつけた際は、唇・頬・舌などに装置がこすれ、痛みや違和感を生じる可能性があります。歯列矯正では、ブラケットやアライナーと呼ばれる装置を口内に取り付けます。

初めての方は、慣れるまで違和感を持つことがあるでしょう。

また、装置が口内にこすれる・歯が動くといった際に痛みを感じる場合もあります。痛みや違和感には個人差があり、2〜3日程度、長ければ1週間ほど続くでしょう。

2.見た目が悪い

矯正装置によっては見た目が悪くなる場合もあります。特に、ワイヤーを使用する表側矯正では装置が目立つ傾向にあるのです。

人前に立つ機会が多いご職業の方、審美的な面が特に気になるといった方にとっては、大きなデメリットになりうるでしょう。

3.虫歯・歯周病・口臭のリスク

矯正装置によって異なりますが、虫歯や歯周病、口臭のリスクが上昇する場合もあります。ワイヤー型矯正では、装置と歯の隙間に食べかすといった汚れがたまりやすいのです。

セルフケアを怠り虫歯や歯周病を発症した場合、矯正治療を一時中断して虫歯・歯周病への対処を行うことになります。

4.症状によっては抜歯が必要

歯列矯正では、抜歯を行う可能性があります。これは歯をきれいに整えるスペースを確保するために行うものです。

抜歯の必要有無は患者様の状態によって異なり、歯科医師が判断します。抜歯が必要になるケースは主に以下の3つです。

  • 顎が小さく、矯正するためのスペースがない
  • 上下の噛み合わせが悪い
  • 親知らずが歯並びに悪影響を及ぼしている


できるだけ自分の歯を残したいとお考えの方は避けたいですね。

5.治療期間が長い

歯列矯正の治療期間は一般的に1~3年程度とされ、長い期間がかかります。歯列矯正では、骨の吸収(歯を支えている歯槽骨が破壊されること)と再生を繰り返すという過程の中で歯を動かしていきます。

このスピードは1か月に1mm程度と、とてもゆっくりなのです。そのため、矯正治療には長い時間がかかってしまいます。 

矯正中に虫歯・歯周病といったトラブルが発生した場合、さらに治療期間が伸びる恐れがあります。矯正中はずっと装置を付けっ放し、あるいは装置を毎日長時間にわたって装着しなければなりません。

継続が苦手な方にとっては大きなストレスとなるでしょう。

6.治療費用が高額

歯列矯正には高額の費用がかかります。これは、歯列矯正が自由診療にあたり保険が適用されないため、治療費全額が患者様の自己負担となるためです。

患者様の状態や使用する矯正装置によって異なりますが、100万円を超える場合もあるようです。種類ごとに費用相場をご紹介しますので、気になる方は下記ご参照ください。

  • 表側矯正(ワイヤー矯正):70~100万円程度
  • 裏側矯正(舌側矯正・リンガル矯正):100~150万円程度
  • マウスピース矯正:30~120万円


口内全体を矯正するのか、一部分だけを矯正するのかによっても費用は異なります。ご紹介した費用相場はあくまでも目安ですので、詳細はお近くの歯科医院にお問い合わせください。

デメリットの対処法や注意点

ここでは、デメリットの対処法や注意点を紹介します。

  • 歯科用ワックスで対処する
  • 他の矯正方法を検討する
  • 毎日のセルフケアと定期的な通院
  • 装置のつけ忘れを防ぐ
  • 医療費控除を利用する


1.歯科用ワックスで対処する

装置による痛みや違和感は装着後数日で無くなりますので、それほど心配する必要はありません。ただし、痛みが我慢できないほど強い場合や、1週間以上経過しても違和感が拭えない場合は、歯科医師に相談しましょう。

歯科用ワックスを使って、痛みや違和感を軽減できる可能性があります。歯科用ワックスとは、矯正用装置が頬や粘膜に当たって痛みを感じる際に使用する保護剤のことを言います。

歯科医院や通販サイトで販売しています。使い方は以下の通りですので参考にしてください。

  • 1、歯磨き・手洗いをして清潔にする
  • 2、歯面をティッシュで拭う(唾液等で濡れているとワックスが取れやすいため)
  • 3、ワックスを米粒大にちぎる
  • 4、該当箇所にワックスを押し付けて密着させる


食事をする際は、ワックスを取り除きましょう。その他の注意点や詳細な使用方法については、歯科医師の指示にしたがってください。

2.他の矯正方法を検討する

ワイヤー矯正の見た目が気になる方は、他の矯正方法を検討してみましょう。矯正装置を歯の裏側につける舌側矯正や、透明のマウスピースを使用するマウスピース矯正などがあります。

それぞれにメリット・デメリットがありますので、歯科医師に相談してみてください。

3.毎日のセルフケアと定期的な通院

虫歯や歯周病、口臭のリスクを下げるためには、ご自宅でのセルフケアと定期的な通院が大切です。普段以上に丁寧な歯磨きを心がけましょう。

歯間ブラシやデンタルフロスなどを活用するのも良いですね。矯正治療中は、歯科医師の指示通りに適切な頻度で通院しましょう。

歯並びや噛み合わせのチェックに加え、歯のクリーニングを行う場合もあります。ブラッシング指導も可能ですので、「正しい歯磨きの仕方が知りたい」「丁寧に磨いているつもりだけどきちんと磨けているかわからない」といった方は、ぜひご活用ください。

4.装置のつけ忘れを防ぐ

矯正装置の装着時間が厳格に決まっている矯正方法の場合、歯科医師の指示をしっかりと守りましょう。自己管理が苦手な方は、スマートフォンのアラームやリマインダー機能を使って見てください。

ルールを守らず装置の装着を怠った場合、治療期間が余計に長期化する恐れがあるのです。毎日しっかりと矯正に取り組めば、予定通りに治療を完了できる可能性が高まりますよ。

5.医療費控除を利用する

歯列矯正では基本的に保険が適用されませんが、一方で医療費控除を利用できる場合があります。医療費控除の適用を受けるためには様々な条件を満たす必要がありますので、事前によく調べましょう。

ご不明点はお近くの税務署にお問い合わせください。

まとめ

当記事では、歯列矯正を行うメリット・デメリットを解説しました。歯列矯正のメリットは3つあります。

  • 口元や横顔がきれいになる
  • 咀嚼・発音機能が向上する
  • 虫歯・歯周病のリスク低下につながる


一方で、歯列矯正のデメリットは6つあります。

  • 口内の違和感
  • 見た目が悪い
  • 虫歯・歯周病・口臭のリスク
  • 症状によっては抜歯が必要
  • 治療期間が長い
  • 治療費用が高額


メリットだけでなくデメリットも知ったうえで治療に臨めば、治療終了後に大きな後悔をすることは防げるでしょう。また、使用する矯正装置の種類によってもメリット・デメリットは異なります。

ただし、それぞれのデメリットをカバーする対処法が見つかっていますのでご安心ください。歯科医師とよく相談し、ご自身にあった矯正方法が見つかると良いですね。

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