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歯列矯正が終わらない理由は?期間を早める方法も紹介

歯列矯正が終わらない理由は?期間を早める方法も紹介

歯列矯正の開始時に予定していた期間を過ぎても、歯列矯正が終わらないケースは、実は少なくありません。


理由はさまざまですが、矯正期間が予定通りにいかないことも意外とあるのです。


ワイヤー矯正とマウスピース矯正で違いもあるため、長引く理由についてそれぞれ詳しく解説します。


歯列矯正が終わらない理由や、早く終わらせるコツを知りたい方は、ぜひ参考にしてください。


■歯列矯正にかかる期間の目安

歯列矯正にかかる期間の目安


歯列矯正は、矯正装置と骨の新陳代謝を利用して、少しずつ圧力をかけて歯を移動していく治療です。


歯の動くスピードは大人の場合1ヶ月に1mmほどで、ゆっくり動くため歯列矯正には時間がかかるという認識が一般的です。


治療の範囲やどのくらいの移動が必要か、また矯正器具によっても期間の目安は異なります。


個人差は大きいですが、それぞれの矯正期間の目安を解説します。

ワイヤー矯正(表側)

表側のワイヤー矯正でかかる期間は、全体矯正の場合1〜3年、部分矯正の場合は半年~1年半が目安です。


ワイヤー矯正は、歯の表側にブラケットを装着してワイヤーの力で歯を動かす矯正方法で、他の方法と比較すると費用が安く、期間が短い傾向があります。


全体矯正はほとんどの歯に装置を装着して、難しい症例にも対応できる方法です。


部分矯正は一部分だけの歯を動かす方法で、装着も対象の歯だけで期間も短くなりますが、症状によっては対応できないこともあります。

ワイヤー矯正(裏側)

歯の裏側(舌側)にワイヤーを装着する裏側矯正の期間は、全体矯正の場合は2~3年、部分矯正の場合は半年~1年半が目安です。


矯正器具を裏側に装着することで、前から見えづらく目立たない方法で、接客業や矯正を他人に気づかれたくない方に向いています。


ただし、一人一人の歯の裏側の複雑な形状に合わせて矯正器具を作製する技術力や経験が必要な矯正方法のため、費用が高くなる傾向があります。


裏側矯正を希望する方は、実績のある矯正歯科医院を選びましょう。

マウスピース矯正

マウスピース矯正の矯正期間は、全体矯正の場合は1~3年、部分矯正は3ヶ月~1年半が目安です。


透明なマウスピースを装着するため、目立ちにくく、また取り外しができて食事の制限が少ないのがメリットでしょう。


歯を動かす範囲や症状によって治療期間が大きく変わり、部分矯正は特に短い期間で終了できる傾向があります。


また、難しい症状の場合はマウスピース矯正で対応できない場合があるため、希望する方は事前にカウンセリングで確認が必要です。

子どもと大人で期間が変わる可能性

上記で紹介した期間の目安は大人の場合ですが、子どもの歯列矯正は期間が長くなる可能性があります。


いつから歯列矯正を始めたかにもよりますが、乳歯から永久歯に生え変わることや、成長に伴い噛み合わせが変わりやすいのが理由です。


そのため子どもの歯列矯正は、永久歯が生える前に顎の広さを確保する第一期と、永久歯が生えてから歯並びや噛み合わせを整える第二期に分けて行われます。


第一期が終わってから数年は永久歯の経過観察をする期間があるため、継続して矯正器具を装着しているわけではありませんが、長期化する傾向があるのは知っておきましょう。

■歯列矯正が終わらない・長引く理由(共通編)

歯列矯正が終わらない・長引く理由(共通編)


歯列矯正が終わらない、長引いている理由には、さまざまなものがあります。


ここでは、歯列矯正全体に共通する理由について、詳しく解説します。

口腔トラブルで歯列矯正を中断した

歯列矯正中に虫歯や歯周病などになると、歯列矯正を中断して治療を優先する場合があります。


虫歯や歯周病の症状によっては、ワイヤー矯正では矯正装置を外さなければ治療できないこともあり、その期間は歯列矯正が中断します。


マウスピース矯正でも、治療の妨げになる場合は治療中はマウスピースが装着できず、その分矯正期間が長引いてしまうのです。


虫歯や歯周病によって歯の形状が変わってしまったり、過去に治療した詰め物が外れてしまったりすると、マウスピースが合わなくなってしまうケースもあります。

定期的に通院をしていない

矯正器具の種類によりますが、歯列矯正では定期的な通院が必要です。


ワイヤー矯正、裏側矯正では装置の調整は矯正歯科医が行うため、約1ヶ月ごとの決められた通院ペースを守らないと、適切な調整ができずに期間が長引くことにつながります。


マウスピース矯正は、2~3ヶ月ごとの通院で歯の動きを確認したり、クリニックによっては新しいマウスピースを渡したりする場合もあります。


歯列矯正中は歯の移動を診るだけでなく、矯正装置の状態や口腔内の異常がないかなど、さまざまな確認をして、矯正計画の修正なども行うため、定期的な通院をしていないのは長引く原因になるでしょう。

抜歯を行った

抜歯を伴う歯列矯正の場合、期間が長くなる可能性があります。


ほとんどは矯正治療の開始前に抜歯を行いますが、まとめて抜歯するわけではなく、一本ずつ抜いていくため、その分時間がかかります。


また、抜歯により広げたスペースに大きく歯を動かすため、移動距離が長くなり、治療期間も長くなるのです。


抜歯は必ずしもするとは限りませんが、症状によって必要だと診断された場合は、抜歯も含めて治療期間がどのくらいになるか確認しておきましょう。

口の悪癖がある

口周りの悪癖があると、歯列矯正の効果が減少してしまい、期間に影響する場合があります。


舌で前歯を押す、下唇を噛む、爪を噛む、頬杖をつくなどの癖があると、歯が動くのを邪魔してしまったり、噛み合わせの改善がしにくかったりする可能性があるため、注意しましょう。


また、口呼吸も舌の位置が下がって歯の裏を押してしまうことが多いため、改善を意識してください。

歯の動きが遅い

歯列矯正では歯の動く早さが矯正期間の長さと比例するため、歯の動きが遅いと期間が長引きます。


ほとんどの場合、若年層であれば歯を支える歯槽骨という骨の代謝が良く再生が活発なため、歯の動きが早い傾向があります。


大人になると代謝は落ちていくことが多いですが、個人差が大きく、年齢を重ねていても歯の動きが遅いとは言い切れません。

咬合力の影響

食いしばりや噛む力などによる咬合力が強いと、歯列矯正の効果が出にくく、期間に影響する可能性があります。


矯正装置でかける圧力を相殺してしまい、動かしたい歯に上手く力が伝わりません。


集中時や睡眠中に無意識に食いしばってしまう癖があったり、食事の際の噛む力が強かったりするのが特徴です。


また、上の前歯が下の前歯に被さるほどの噛み合わせである過蓋咬合(かがいこうごう)の場合も、咬合力が強い傾向があります。

アンキローシスがある

アンキローシスがある場合、歯が動きづらく、歯列矯正の期間が長引く場合があります。


アンキローシスとは、歯とその周囲の骨(歯槽骨)が癒着してしまう状態です。


通常、歯は「歯根膜」という薄い組織によって歯槽骨と分離されていますが、アンキローシスの場合、外傷や歯への衝撃によって歯根膜がなくなってしまいます。


軽度の場合は周りの歯に合わせて歯列矯正が行えることが多いですが、重度の場合は外科的治療を併用する治療計画になる可能性があります。


その分治療期間が延びる可能性がありますが、歯列矯正ができないわけではありません。

■歯列矯正が終わらない・長引く理由(ワイヤー矯正編)

歯列矯正が終わらない・長引く理由(ワイヤー矯正編)


歯列矯正が終わらない、長引く理由のワイヤー矯正でよくあるケースについて解説します。


ワイヤー矯正をしている方、これからワイヤー矯正を始める方は、参考にしてください。

ワイヤーが外れて中断する

ワイヤー矯正でよくあるのが、矯正装置が外れてしまった結果、中断してしまい期間が長引くというケースです。


ワイヤーが外れてしまうのは、歯ぎしりや食いしばりのような口周りの悪癖があったり、硬い物を食べた際に矯正装置に負担がかかったりするのが主な理由です。


矯正装置が外れてしまった場合、矯正歯科医による処置が必要です。

外れたままの期間が長くなるほど、歯列矯正を中断することになり、期間に影響します。

症状が重度の場合

症状が重度の場合は、一般的とされている矯正期間よりも長引く可能性があります。


上下の顎の位置が極端にずれていたり、噛み合わせの不具合が重度だったり、難しい症状の方は長期間の歯列矯正が必要になるかもしれません。


単に歯列を引っ込めればいいというわけではなく、複雑な歯の動きを計画的に行う必要があるためです。

■歯列矯正が終わらない・長引く理由(マウスピース編)

歯列矯正が終わらない・長引く理由(マウスピース編)


マウスピース矯正で歯列矯正が終わらない、長引く理由について解説します。


マウスピース矯正では、患者様の協力が欠かせないため、ぜひ参考にしてください。

マウスピースを正しく装着できていない

マウスピースを正しく装着できていない場合、矯正期間が長引いてしまいます。


マウスピース矯正はほとんどの装置が1日の装着時間や方法が決まっていて、それらを守ることによって歯列矯正の効果が期待できます。


食事の際に外したら必ず歯磨きをしてから装着し直す、1日の装着時間を守る、指導通りに正しく装着するなど、自己管理が必要なため注意しましょう。

マウスピースの交換をしていない

マウスピースの交換をしていないと、歯列矯正が計画通りに進まず長引く原因になります。


定期的な通院をせず新しいマウスピースを受け取っていなかったり、受け取り済みの新しいマウスピースを決められたペースで交換していなかったりすると、歯の動きが治療計画と合わずにずれてしまうのです。


マウスピースの交換は矯正の効果を発揮するために大事な要素なため、忘れずに交換するようにしてください。

マウスピースを紛失した

マウスピースを紛失・破損した場合、再製作することになり、その分期間が延びてしまいます。


食事や運動などの理由でマウスピースを外した後、ケースに入れずどこに置いたかわからなくなってしまったり、外出先で忘れてしまったりすることは少なくないため、注意が必要です。


また、正しい着脱方法をしていない、誤って踏んだ、捨ててしまったなどの場合も再製作することになってしまいます。


マウスピースは正しく取り扱うのはもちろん、ケースを使用して、保管場所をきちんと決めておきましょう。


あなたに合わせて選べる矯正

■歯列矯正の治療期間を早める方法

歯列矯正の治療期間を早める方法


歯列矯正はおおよその治療期間が最初に予想できますが、場合によっては期間を早められるかもしれません。


長引かせない、治療期間を早める方法を、詳しく解説します。

歯磨き・口腔ケアでトラブルを回避する

トラブル回避のために、歯磨きや口腔ケアを丁寧に行いましょう。


虫歯や歯周病のリスクを減らし、歯列矯正を中断しなければ、治療期間の短縮につながります。


磨き残しによる歯垢や歯石があると、歯の動きが制限されてしまう可能性があります。


ワイヤー矯正の場合は特に矯正器具のすき間に食べかすが残りやすく、丁寧なブラッシングが必要です。

矯正用のタフトブラシや歯間ブラシ、フロス、マウスウォッシュなどを活用しましょう。


また、マウスピース矯正は装着中の唾液の分泌が少なくなり、唾液の自浄作用が減少しがちです。


口腔内を健康に保ち歯列矯正をスムーズに進めるために、歯磨きや口腔ケアを心がけましょう。

指示通りに通院する

決められた通院日を守り、指示通りに通院しましょう。


矯正装置の調整や経過確認を行うため、きちんと通院することが、歯列矯正の期間を早めるコツです。


通院日には、歯の動きが計画とずれていないか、装置が破損していないか、虫歯や歯周病の兆候がないかなど、矯正歯科医がさまざまなことをチェックします。


体調不良や急な予定で指定された日を変更したい場合は、なるべく早い日に変更できるように調整しましょう。

通院日がずれると、それだけ次のステップに進むのが遅れてしまう可能性があります。

正しい装置の装着方法を守る

マウスピースの場合は自分で装置を装着するため、正しい方法を守るのが矯正期間を早めるには重要です。


歯にしっかりフィットさせて、チューイーを使用して密着させることで、矯正力を歯に伝えられます。


マウスピースが浮いている状態だと、歯の移動が予定外の方向に進んでしまうかもしれません。


正しく装着し、適切な時期にマウスピースを交換すれば、長引く可能性は低くなります。

口周りの癖を改善する

口周りの癖を改善することで、歯列矯正の治療計画が予定通りに進めば、期間が早まる場合があります。


  • 舌で前歯を押す
  • 下唇や爪を噛む
  • 指しゃぶり
  • 頬杖をつく
  • 食いしばり   など

舌の動きを改善するためのトレーニングをしたり、必要な場合はナイトガードを使用したりなど、癖を治すように意識してください。


口周りの癖があると自覚している方は、矯正歯科医に対策を相談してみましょう。

食生活に気をつける

硬い物や粘り気が強い物などを食べてしまうと、装置が外れたり、破損したりするリスクがあります。


ナッツやせんべい、餅、キャラメルなどは、歯列矯正中に食べるのは控えましょう。


また、ほうれん草やえのきだけ、とうもろこしなどは矯正装置に絡んだり、すき間に挟まったりしやすいため、避けた方が無難です。


小さく刻む、柔らかく煮込むなど、調理方法を工夫して食生活に気をつけると、装置の負担が減り、歯列矯正をスムーズに進められる可能性が高まります。

生活習慣を改善する

歯列矯正には代謝が大きく関係するため、生活習慣を改善して新陳代謝を上げることで、歯が動きやすくなる効果が期待できます。


適度な運動やバランスの良い食事、睡眠時間の確保などに気をつけて、新陳代謝を高める工夫をしましょう。


ただし、身体がぶつかるような激しいスポーツは、矯正歯科医に確認をしてください。


また、喫煙習慣は血行が悪くなり歯の移動が遅くなる可能性があるため、歯列矯正中は禁煙するのをおすすめします。

■まとめ

歯列矯正が終わらない、長引く理由は、歯の動きが計画通りに進まないためで、その原因はさまざまです。


口腔内のトラブルや矯正器具の効果が十分に発揮されない状態などもありますが、自己管理で改善できる点も多いことに注目です。


指示を守る、丁寧な歯磨きをする、きちんと通院するなど、今すぐ気をつけられることも多いのではないでしょうか。


歯列矯正を早く終わらせるためのポイントを参考にして、治療期間を長引かせずに理想の歯並びを実現してください。


名駅大森ピア歯科・矯正歯科では、一人一人のご要望に合わせた矯正治療を行っています。


ワイヤー矯正では表側・裏側共に種類があり、マウスピース矯正ではインビザラインの種類も症状別に対応可能です。


また、後戻りを防ぐリテーナーは、患者様の負担を軽減するために、矯正終了後の定期検診に通う方には無料で提供しています。


歯列矯正の期間を少しでも早めたい方や、矯正方法を選びたい方は、ぜひお気軽に名駅大森ピア歯科・矯正歯科の矯正無料相談をご利用ください。


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