出っ歯とは、上の前歯が前に突き出た状態を指します。
出っ歯(上顎前突)は日本人に多い歯並びの乱れです。もっとも割合が多いガタガタ歯(叢生)に次いで出っ歯は2番目、日本人の不正咬合全体の12.9%を占めるとされています(※)。
(※)厚生労働省「平成23年歯科疾患実態調査」より。
今回は「出っ歯の治し方」についてご説明します。
目次■出っ歯の種類
出っ歯は主に以下の2つの種類があります。
①骨格性の出っ歯(骨格性上顎前突)
骨格性の出っ歯とは、上顎の骨そのものが前に突き出ている出っ歯です。
骨格性の出っ歯は上顎の骨が前に突き出ているものをはじめ、下顎が成長せず小さいままのため、相対的に上顎が突き出てしまうものもあります(いわゆる「口ゴボ」(アデノイド顔貌))。
{骨格性の出っ歯の治療方法}
骨格性の出っ歯の治療では抜歯をしてスペースを作り、後ろへ大きく歯を動かす矯正を行うことが多いです。主にワイヤー矯正により、後ろへ大きく歯を動かします。ワイヤー矯正とマウスピース矯正(インビザライン)を併用することもあります。
歯科矯正のみでは治せない重度の骨格性の出っ歯は顎の骨切りなどの外科手術(外科的矯正)と歯科矯正を併せて行う場合もあります。
②前歯の傾きによる出っ歯(歯槽性上顎前突)
顎の骨格が正常でも前歯が前に傾いていると、出っ歯になります。
前歯の傾きによる出っ歯は上の前歯が前に傾いているものをはじめ、下の前歯が内側に引っ込んでいるため、相対的に上の前歯が突き出てしまうものもあります。
{前歯の傾きによる出っ歯の治療方法}
前歯の傾きによる出っ歯の治療は傾き具合によって治療方法が異なります。小さな傾きの場合は抜歯をせずに部分矯正(インビザラインorワイヤー矯正)で治せる場合もあります。前歯が前に大きく傾いている場合は抜歯をしてスペースを作り、後ろへ大きく全体の歯を動かす矯正を行います。
◎顎の骨格と前歯の傾き、両方が重なることも
顎の骨格と前歯の傾き、両方が重なった出っ歯もあります。両方が原因の出っ歯は重度の不正咬合に分類されるため、顎の突き出しが大きい場合には外科的矯正と歯科矯正を併せて行い、治療を進めていきます。
■出っ歯の治療で大切なポイント
◎歯並びの乱れ方に合った適切な矯正を行うことが重要です
出っ歯にはさまざまな治し方があります。出っ歯を治すときには、歯や顎の状態に合った矯正を行うことが大切です。
ポイント①「必要がある場合は抜歯矯正を検討する」
骨格性の出っ歯や前歯の傾きが大きな出っ歯は、後ろへ大きく全体の歯を動かさなければなりません。歯を動かすスペースを作るためには、抜歯が必要になることが多いです。
抜歯が必要なケースにもかかわらず抜歯をせずに矯正してしまうと前歯の突き出しがあまり改善されなかったり、歯並びは整ったものの前歯の突き出しが残って「ゴリラ顔」「口ゴボ」になってしまうおそれがあります。
ポイント②「非抜歯で治せそうな場合はさまざまな矯正方法を選択肢に入れる」
前歯の傾きが小さい場合は抜歯をせずに出っ歯を治せる可能性があります。
抜歯をせずに出っ歯を治す方法には以下のような治療・処置があります。
・非抜歯矯正の種類
・マウスピース矯正(インビザライン)
・ワイヤー矯正
・部分矯正(インビザラインorワイヤー矯正)
・歯を動かすための処置
・IPR(歯と歯の隣接面を削って歯を動かすスペースを作る処置)
【歯並びのお悩みは名駅大森ピア歯科・矯正歯科までお気軽にご相談ください】
名駅大森ピア歯科・矯正歯科では患者様の歯並びに合わせ、さまざまな矯正方法を用いて歯科矯正を行っています。
矯正の種類は人気のマウスピース矯正「インビザライン」をはじめ、ワイヤー矯正(メタルブラケット)、目立ちにくいセラミックブラケット矯正、インコグニト/WINシステムによる裏側矯正をご用意しています。
ワイヤー矯正ではワイヤーを固定せずブラケットへの摩擦を減らし、治療期間を短縮しやすい「デーモンブラケットシステム」を採用しております。
「出っ歯で悩んでいる」
「自分の歯並びがインビザラインで治せるか知りたい」
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カウンセリングでは歯科医師が患者様の現在のお悩みをお伺いし、それぞれの方に適した矯正方法をご提案させていただきます。