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歯科矯正で歯ぎしりは治る?原因や放置するリスクを解説

歯科矯正で歯ぎしりは治る?原因や放置するリスクを解説

寝ている間や集中しすぎたときに、無意識にしている歯ぎしりや食いしばりに悩んでいる方は少なくありません。


癖の一つだと放置していると、さまざまなリスクがあるため、治療や対策をするのがおすすめです。


歯列矯正には、見た目を整えるだけではなく歯ぎしりや食いしばりを改善させる効果もあります。


この記事では、歯列矯正と歯ぎしり・食いしばりについて、原因や影響なども詳しく解説します。


歯ぎしりや食いしばりに悩んでいる方、歯列矯正を検討している方は、ぜひ参考にしてください。


■歯列矯正で歯ぎしり・食いしばりは治る?

歯列矯正で歯ぎしり・食いしばりは治る?


歯列矯正で、歯ぎしりや食いしばりを治せる可能性は高いです。


ここでは、歯列矯正による歯ぎしり・食いしばりとの関係や影響について、解説します。

歯並び・噛み合わせが原因の場合は治る可能性がある

歯ぎしりや食いしばりの原因が歯並び・噛み合わせの場合は、歯列矯正で症状が改善する可能性があります。


歯列矯正で歯並びや噛み合わせを正しく整えることにより、特定の歯に力がかかりすぎる状態が軽減して、噛む力が分散されます。


強い力を歯にかけ続けると、負担となり、破損につながってしまうこともあるため注意が必要です。


ただし、歯ぎしりや食いしばりの原因は、他にもあるかもしれません。


複数の原因が重なっている場合、同時にさまざまな方法で改善する必要があります。

考えられる効果

歯列矯正をすることにより、歯ぎしりや食いしばりに影響すると考えられる効果は、以下のようなものです。


  • 歯並びの乱れを整えることで、歯や顎の負担が軽減される
  • 噛み合わせを改善して、噛む力を分散させる
  • 顎関節症の予防   など

歯並びが乱れていたり、噛み合わせが悪かったりすると、歯や顎への負担がかかり、歯ぎしりや食いしばりにつながることがあります。


歯列矯正で歯並びや噛み合わせを整えると、特定の部位にかかっていた力が分散して歯の負担が減り、歯ぎしりや食いしばりが減る効果が期待できます。


また、歯ぎしりや食いしばりが長く続くと顎関節症のリスクがあるため、歯列矯正で噛み合わせが改善されれば顎の関節への負担も減ることにつながります。


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■歯列矯正中の歯ぎしり・食いしばりの影響

歯列矯正中の歯ぎしり・食いしばりの影響


歯ぎしりや食いしばりがあると、歯列矯正にどのような影響があるのでしょうか。


歯列矯正中に起こる可能性がある影響を詳しく解説します。

痛みが増す可能性がある

歯列矯正では、歯が移動するときやワイヤーの調整をした後に、痛みが生じることがあります。


その痛みや矯正装置の違和感に、歯ぎしりや食いしばりの力が加わることによって、さらに痛みが増してしまう可能性があります。


移動の方向によっては強い痛みを感じることがあるため、注意が必要です。

歯の移動のブレーキになってしまう

歯ぎしりや食いしばりは歯列矯正の装置よりも強い圧力がかかるため、矯正器具の力が負けてしまう可能性が高まります。


もしも歯ぎしりや食いしばりによる力がかかる方向に歯が動いてしまうと、治療計画通りに進まない場合があります。

程度によってはマウスピース矯正が難しい

歯ぎしりや食いしばりの程度によっては、マウスピース矯正が難しいことがあります。


マウスピースは薄いプラスチックのような素材で作られていて、強い力がかかることによって変形や破損の恐れがあるからです。


もしもマウスピースが変形・破損してしまった場合、再製作しなければならず、その間歯列矯正が中断してしまいます。


歯列矯正の正しい効果が得られない場合は、ワイヤー矯正の方が適しているケースもあるでしょう。


なお、歯ぎしりや食いしばりの対策用のマウスピース(ナイトガード)は素材が異なり、矯正器具との併用が可能なタイプもあるため、矯正歯科医に相談してみてください。

治療期間が長引く可能性がある

強い歯ぎしりや食いしばりがある場合、以下のような理由で治療期間が長引く可能性があります。


  • 矯正器具の破損や変形
  • ワイヤー装置が外れやすい
  • 歯の移動が遅い
  • 予定通りに歯が移動しない
  • リテーナーの効果が薄れる   など

矯正器具や歯の動きに影響してしまうと、矯正計画が進まず、歯列矯正がなかなか終わらないかもしれません。


また、歯ぎしりや食いしばりの癖が残ったままの場合、矯正治療後に後戻りを防ぐために使用するリテーナーの効果が薄れてしまう可能性があります。

顎への負担

歯列矯正は歯や顎の位置を整える治療ですが、矯正治療中に歯ぎしりや食いしばりの力が加わることにより、歯だけでなく顎にも負担がかかってしまいます。


顎関節症の予防のためにも、歯列矯正中は特に歯ぎしりや食いしばりの影響には注意が必要です。

■歯ぎしり・食いしばりの種類

歯ぎしり・食いしばりの種類


歯ぎしり・食いしばりは一見同じように思えますが、症状により分類できます。


自分の症状はどの種類なのかを理解して、対策の参考にしてください。

歯ぎしり(グラインディング)

歯ぎしり(グラインディング)は、横方向に歯をすり合わせるのが特徴です。


多くの場合は無意識に行われていて、睡眠中が特に多いですが、日中の集中時に発生するケースもあります。


通常の噛む力よりはるかに強い力で歯がすり合わされ、ギリギリ、ガリガリなどの音が周囲に聞こえることもあります。


長期間続くと歯や顎の骨などのダメージが蓄積して、歯が折れたり、平らにすり減ったりする可能性があります。

食いしばり(クレンチング)

食いしばり(クレンチング)とは、上下の歯を垂直の方向に強く噛みしめる状態のことです。


寝ている間や力を入れようと意識したとき、また無意識に行ってしまうこともあります。


食いしばりは歯ぎしりと違って音が出ないため、周囲に気づかれにくく、自覚がない場合も多いです。


睡眠中に長時間食いしばりが続くと、起床時に顎のだるさや頬のこわばりを感じることがあるため、心当たりがある方は食いしばりがあるかもしれません。

タッピング

タッピングとは、上下の歯をカチカチと音が鳴るほどぶつけ合うタイプです。


歯ぎしりや食いしばりほど、発生頻度は多くなく、力も強くはないですが、長く続くと歯や顎への負担になります。


歯がぶつかる音がするため、周囲にも聞こえて指摘されることもあるかもしれません。

■歯ぎしり・食いしばりの原因

歯ぎしり・食いしばりの原因


歯ぎしりや食いしばりの原因は、はっきりとは解明されていません。


ひとつの要因だけとも限らないため、改善のためには複数の原因があるかもしれないと仮定したアプローチが必要になります。

歯並び・噛み合わせが悪い

歯並びの乱れや上下の歯の噛み合わせが悪いと、歯ぎしりや食いしばりの原因となり得ます。


高さが不揃いだったり、均等に噛めなかったりすると、顎関節に偏りが生じて、無意識にバランスを取ろうと強く食いしばってしまうリスクがあります。


また、虫歯治療の被せ物や入れ歯などの不適合でも、噛み合わせにわずかな違和感があり歯ぎしりや食いしばりにつながることがあるため、注意が必要です。

ストレス

歯ぎしりや食いしばりの原因として、多くのケースで指摘されるのがストレスです。


ストレスを感じると筋肉が緊張してこわばり、歯を強くこすり合わせたり、噛みしめてしまいます。


緊張をほぐそうとする無意識の行動なので、意識して防ぐのは難しいでしょう。

生活習慣

個人差がありますが、睡眠時の歯ぎしりや食いしばりは、眠りが浅いと起こりやすいと考えられています。


寝る前の喫煙、飲酒、カフェイン摂取などにより自律神経が乱れて睡眠の質が低下すると、眠りが浅くなりやすく、歯ぎしりや食いしばりをする時間が長くなってしまう可能性があります。


質の良い睡眠を取るためにも生活習慣を見直し、ストレスや疲れを溜めないようにしましょう。


また、頬杖をついたり、左右どちらかで食べ物を噛む癖があったりすると、噛み合わせにずれが生じやすくなります。


歯ぎしりや食いしばりには複数の要因が関係していることも考え、日常生活の改善をするのが重要です。

■歯ぎしり・食いしばりを放置するリスク

歯ぎしり・食いしばりを放置するリスク


歯ぎしりや食いしばりの症状がある場合、放置してしまうとどのようなリスクがあるのかご存じでしょうか。


歯や口腔内だけでなく、身体への影響が出てしまうリスクもあるため、きちんと把握しておきましょう。

歯が傷む可能性

歯ぎしりや食いしばりは歯に強い力を加え、傷めてしまう可能性があります。


一部の歯が割れる、削れる、すり減る、もともとの詰め物が破損するなど、放置していると歯を失うことになってしまうかもしれません。


また、歯が歯茎にめり込んでしまったり、知覚過敏になったりする恐れもあるため、口腔内の健康を保つことが難しくなってしまいます。

顎への影響

顎の関節に過度の負担がかかると、顎関節症を発症することがあります。


顎関節症では、顎の関節が痛んで口が開きづらくなったり、口の開け閉めの際カクンと音が鳴ったりする症状があげられます。


食事や会話がしづらくなり、日常生活に影響を及ぼす可能性があります。

歯周病の悪化

歯ぎしりや食いしばりによって強い力が歯にかかり続けることによって、歯茎に負担がかかり、歯周病が悪化してしまう可能性があります。


歯周病は歯肉が腫れたり、出血を起こしたりするだけでなく、進行すると歯が抜け落ちてしまうこともあるため注意しましょう。

頭痛・肩こり

歯ぎしりや食いしばりで顎や首の筋肉が緊張し続けると、頭痛や肩こりにつながることがあります。


口元からこめかみ、首周りなどの筋肉はつながっているため、炎症が起こりやすいのです。


原因のわからない頭痛や肩こりは、もしかしたら自覚のない歯ぎしりや食いしばりから来ているかもしれません。

睡眠への影響

寝ている間に起こりやすい歯ぎしりや食いしばりによって、眠りが浅くなってしまい、睡眠の質が低下してしまう可能性もあります。


深く眠れない状態が長期間続くと、疲れがとれなかったり、日中にぼんやりしてしまったり、日常生活に支障が出てしまうかもしれません。

■歯ぎしり・食いしばりの治療法や対策法

歯ぎしり・食いしばりの治療法や対策法


歯ぎしりや食いしばりの治療法や対策法は、以下のようなものがあります。


  • 歯列矯正
  • ナイトガード
  • MFT(口腔筋機能療法)
  • ストレス解消
  • 生活習慣の改善   など

歯列矯正は、歯ぎしりや食いしばりの原因になり得る歯並び・噛み合わせを治療することにより、効果が期待できます。


症状によってはマウスピース矯正よりもワイヤー矯正が適していることもあるため、矯正医師に相談しましょう。


MFT(口腔筋機能療法)は、舌や唇、頬などの筋肉の機能を改善するためのトレーニングで、噛み合わせの改善や歯列矯正の補助にも役立ちます。


ストレスも歯ぎしりや食いしばりの原因となる可能性が高いため、ストレスを溜めない・発散することを心がけてください。


また、生活習慣の改善を意識することで、歯ぎしりや食いしばりの対策にもなります。


就寝前の飲酒や喫煙を控えたり、ストレス解消のためのリラックス方法を探したりして、睡眠の質を上げる工夫をしてみましょう。

■まとめ

歯ぎしりや食いしばりは自覚がないことも多く、放っておくと歯や身体に影響が出てしまう可能性があるため注意が必要です。


強い力で噛みしめたり、歯がぶつかったりする状態が続くと、過度な負荷がかかり、歯を失ってしまうリスクもあります。


歯列矯正で歯並びや噛み合わせを整えることにより、症状の改善が期待できます。


大切な歯を長持ちさせるためにも、歯ぎしりや食いしばりを放置せず、歯列矯正を検討してみてはいかがでしょうか。


名駅大森ピア歯科・矯正歯科では、豊富な種類からひとりひとりのご希望に合った歯列矯正方法を選ぶことができます。


矯正治療の他にも、一般歯科や口腔外科にも対応しているため、口腔内の健康を総合的にサポートさせていただきます。


歯ぎしり・食いしばりにお悩みの方、歯列矯正ができるか不安な方は、ぜひお気軽に名駅大森ピア歯科・矯正歯科へご相談ください。


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