「子どもの矯正で、お口周りの筋トレをすることがあるのはナゼ?」
当院では、5~8歳頃の小さなお子様を対象にした小児矯正「マイオブレイス」を行っています。
マイオブレイスでは、顎の健全な成長をうながすために、お口周りの筋トレ「アクティビティ」を行う点が特徴です。
今回は、「小さな子どもの矯正で、お口周りの筋トレをする理由」について、ご説明します。
目次
■アクティビティ(MFT)の目的・役割
◎お口周りの筋トレを通じ、顎の健全な成長をうながします
マイオブレイスでは、1日2回、1回につき数分程度の「アクティビティ」と呼ばれる、お口周りの筋トレをお子様に行っていただきます。
アクティビティとは、MFT(口腔筋機能療法)の一種です。
アクティビティには、以下のような目的・役割があります。
[アクティビティの目的・役割]
- 歯並びを乱れさせる悪い癖を改善する(口呼吸、舌癖、指しゃぶり、頬杖など)
- 顎の健全な成長をうながす(顎の骨格を適切に広げ、生え変わりの際、永久歯をまっすぐ生えやすくする=将来の綺麗な歯並びにつなげる)
- 舌の位置の正常化(お口を閉じたとき、舌先が常に前歯の裏側の歯ぐきにふれるようにする)
- 鼻呼吸を身につける(口呼吸をやめさせ、会話とお食事以外はお口を閉じる習慣を身につける)
- 正しいお口の使い方を身につける(のどの筋肉だけを使ってゴックンと飲む、すべての歯を使ってバランス良く食べ物を噛む、など)
■矯正って、装置で歯を動かす治療じゃないの?お口周りの筋トレをする理由は?
◎歯並びを乱れさせる原因を改善することで、顎の健全な成長をうながすのが目的です
歯の矯正と聞くと、一般的にはブラケット矯正やマウスピース矯正などの通常の矯正治療(成人矯正)をイメージする方が多いかと思います。
小児矯正のマイオブレイスでは、装置で力をかけて歯を動かす通常の矯正治療は行いません。
マイオブレイスでは、お子様の歯並びを乱れさせる大きな原因である口呼吸、舌癖などの悪い癖を改善することを目指します。悪い癖など、歯並びを乱れさせる原因を根本的に改善し、顎の健全な成長をうながすのが、マイオブレイスの目的です。
◎アクティビティに加え、日中1~2時間+就寝中にマウスピースを装着していただきます
お口周りの筋トレ「アクティビティ」に加え、マイオブレイスでは、日中1~2時間+就寝中にマウスピース(トレーナー)を装着していただきます。
マウスピースの装着により、舌の位置の正常化、および、お口周り・顎周りの筋肉・骨格バランスの正常化にアプローチします。
■アクティビティの内容 どんなことをするの?キツイ?
◎お口周りの筋トレを通じて悪い癖の改善を目指し、正しいお口の使い方の獲得にアプローチします
マイオブレイスでは、以下のようなメニューにより、お子様にお口周りの筋トレ(アクティビティ)を行っていただきます。
内容については、スタッフがやさしく、楽しい雰囲気の中でお子様にアクティビティのやり方をお教えします。叱ったり、イライラした態度を見せることはありません。ご安心ください。
アクティビティはいずれも、それほど強度は強くないです。お子様が毎日、無理なく続けやすい内容で構成されています。
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スポットポジション
スティックや指先で上の前歯の歯ぐきの裏側(スポット)をさわります。ふれた場所を覚えたら、スポットに5秒間、舌先をつけます。
上記をくり返すことで、舌の位置の正常化を図ります。
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ポッピング
舌全体を上顎(口蓋)に押し付け、大きくお口を開けた状態で“ポンッ”と音が鳴るように舌を離します。
上記をくり返すことで、舌の筋力を強化します。
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バランスボール
背筋を伸ばし、骨盤を立てた状態でバランスボールに座り、お口周り・全身の筋トレを行います。
上記をくり返すことで、姿勢の改善、および、お口周り・顎周りの筋肉・骨格バランスの正常化を図ります。
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上記以外にも、マイオブレイスのアクティビティには様々な種類があります。
【お子様の歯並びの乱れ、顎の形、悪い癖などでお悩みの方はお気軽にご相談ください】
マイオブレイスは5~8歳頃までの、お子様の顎がやわらかい頃に行う小児矯正です。
個人差はありますが、永久歯の犬歯が生え始める9歳頃を過ぎると顎の骨格が固まり始めます。顎の骨格が固まり始めると、顎の成長をうながす小児矯正(=咬合誘導:こうごうゆうどう)であるマイオブレイスを行うのは難しくなります。
お子様の歯並びの乱れ、顎の形、口呼吸や舌癖などの悪い癖でお悩みの方は、当院までお気軽にご相談ください。相談費は無料です。
カウンセリングでは、お子様の歯並び・顎の形・悪い癖の有無を確認します。状態の確認後、それぞれのお子様&ご希望に合った矯正方法をご提案させていただきます。